カジュアルしゃかい学
ものごとの是非を語るより、議論の交通整理を試みたい。世の中どうもかみ合わない、ポイントのずれた議論が多すぎるように思うので。
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1947年生まれ 公立中学校教員 50年来の千葉ロッテマリーンズ(元毎日オリオンズ)ファン

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WBC雑感、ちょっとクールに
まるで日露戦争で日本が強国ロシアを倒した時のような雰囲気の大騒ぎ。確かに、自国内のナンバーワンチームを決めるシリーズを「ワールドシリーズ」といってはばからない、傲慢アメリカを倒し、野球に関してはその実力を自他共に認めるキューバを打ち破り、そして「宿命のライバル」韓国に競り勝っての優勝だから、その価値において非常に高いものがある。しかも前回のように他力のおかげで転がり込んできた幸運のようなものはなく、実力でたどりついた優勝であることは素人でもわかる。
しかしあまのじゃくかも知れないが、新聞の号外まで出すお祭り騒ぎをみると、かえって気分が低下する。そこで、少し冷静に今回のWBCを振り返ってみたい。

1、日本の選手があまり物怖じせず、過度の緊張なくプレーできたことが勝因としては大きい。国際
  試合の経験が豊富になったこと(日本でプレーする外国人も増えた)もあるが、やはり今の若者
  の強さが根本にあるのではないか。今の多くの若者は舞台慣れして、むしろ目立とうという心理
  も強い。
2、原監督は、インタビューの受け答えを聞いてもわかるように、あまり細かくものごとを考えない。
  技量もプライドも高い、選ばれた選手たちを動かすには、無手勝流のほうがいいのだろうと思う。
  自分のリーダーシップで勝とうと思ってしまう星野氏との違いがそこにある。もっとも常にそれで
  いいというのではない。今回の選手たちだからである。それにしても原監督の話は意味不明朗
  でハラハラする。
3、大リーグの野球は、確かにアメリカ人にとって見応えのある楽しい野球なのだろう。しかし現在
  のルールで戦う限りにおいては日本の方に勝利の確率は高いのではないだろうか。一方韓国
  はその米日の中間を行っているように思う。これからの歩みが注目される。もっともその国の全
  体的なレベルの高さは最高クラスのチーム同士の戦いだけではわからない。層の厚さの問題が
  あるからだ。その点では別の測り方が必要だろう。
4,今回活躍した選手で、野手は同等だったが、投手は圧倒的にパリーグの、また元パリーグの選
  手が多かった。確か前回もそうだった。これは偶然だろうか。いずれにしても、岩隈・ダルビッシ
  ュ・杉内らのペナントレースでの活躍にももっと目を向けてほしい。
5、最後を花で飾ったものの、イチローの低迷ぶりはかなりのものだった。最近彼のスランプが長く
  なっている傾向があったが、これがイチローの限界の兆候と見るかどうか議論の分かれるところ
  だろう。昨年の成績も、3割200本安打は達成したものの、長打が非常に少なく、内野安打が
  いつもにも増して多かったことともつなげて考えると、「もしや」の可能性も否定できない。彼のバ
  ッティングは、フォームというより運動神経で打つタイプだ。動体視力をはじめ肉体の衰えが微か
  にでもあった時、イチローはイチローでなくなる。その時のイチローの対処の仕方が注目される。
6、最後にメディアのこと。確かにWBCは小さなイベントではない。しかし、まずメディア(特にテレビ)
  がことさらに取り上げ、民衆が関心を高め、騒ぐ。騒ぐからますますメディアで扱う。それで人び
  とは・・・・。この循環が日本の特徴だ。この「メディア民主主義」はどうも危うい気がしてならない
  。どこかの国に対して国民の怒りが高まった時、メディアがそれを煽る。ますます怒りが高まる
  ・・・。とにかく集団に依拠しやすい国民性だ。「また来た道を」恐れるのは考えすぎだろうか。
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